IPCC(International Pigment Cell Conference)2017
アメリカコロラド州デンバー
平成29年8月26日-30日
大阪大学医学部皮膚科学教室
種村 篤
8月26日-30日アメリカコロラド州デンバーで開催されたIPCC(International Pigment Cell Conference)2017に参加した。関空よりロサンゼルス経由でデンバーに向かったが、特に帰国時乗り継ぎを入れると合計20時間をなかなかハードであった。デンバー国際空港は予想以上に巨大で、滑走路が4本もあるアメリカ国内のハブ空港だそうである。国内からはJSPCR会員の先生方中心に約50名参加されたそうで、多くの日本の先生方ともお話させて頂いた。次回2020年は山形大学皮膚科鈴木民夫教授を会頭として、山形市内で開催される予定であり、鈴木教授・林雅浩先生らが精力的に情報収集されていた。さて、当科からは片山教授・壽助教・高藤先生および私の4名が参加し、片山教授は白斑に於ける肥満細胞、末梢神経との関連性を口演され大変勉強になった(CS15.05)。また、ローマのPicardo先生より、メラノサイト合成時産生されるROSが白斑患者のメラノサイトで亢進し、ROS代謝関連共転写因子であるPGC1aが代償的に増加していること、ROSが表皮由来E-カドヘリンの発現を低下させメラノサイトが遊離しやすくなることを分かりやすく説明されていた(CS03.02)。
このように臨床から基礎まで特に白斑を中心に聴講したが、メラノーマの発表も最新データがランチョンセミナーなどで発表され知識の整理に役立った。今回の学会でお会いした先生方と改めて親睦を深める事が出来、この場で感謝申し上げます。
平成29(2017)年9月5日掲載