医局員コラム

2016.12.15

VIS2016に参加して

Vitiligo International Symposium 2016 (VIS2016) に参加して

壽 順久

 ローマで開催されたVIS2016に参加してきました。 ローマは初めてです。ミュンヘン経由でローマ入りする予定でしたが、ルフトハンザがストで飛行機が飛ばないというアクシデントにみまわれ、ミュンヘンで1泊、翌朝6時に出発し、なぜかウィーン経由でローマ入りしました。僕の初めてのウィーンは滞在時間わずか10分で通り過ぎてしまいました。
 VIS2016、その名の通り、白斑に特化した非常にマニアックなSymposiumですが、それだけに濃密な勉強をすることができました。マニアックなだけに参加数は少ないかと思っていましたが、意外と多くていつも部屋は満員でした。
 今年4月に白斑会議で韓国を訪れた時に知り合いになったBae先生たちが発表した白斑の評価に使う解析ソフトは非常に面白いもので、彼らとEAVA(East Asia Vitiligo Assosiation)を通じて共同研究することとなり、今後が楽しみです。Vitiligoの今の主流は、John Harrisの引っ張るCD8とCXCL9, CXCL10、そしてJAK inhibitorになっていて、非常に多くの発表があり面白かったんですが、同時に、僕個人的にはそれが結構強引に決着をつけようとしているように感じて、もう少し検討が必要ではないかと思いました。
 僕自身は、PD-1白斑とVitiligoの比較検討とそのメカニズム解析に関して発表させていただきました。PD-1白斑はメラノーマ患者さんに抗PD-1抗体を投与した時に出る副症状ですが(肺癌患者さんに投与しても起きません!)、白斑出現者は、抗PD-1抗体が非常によく効く傾向にあることから、白斑出現患者さんを調べることでPredictorになりうるんじゃないかと思って調べています。まだまだ先は長いですが、いい結果が出て欲しいなと思います。
 今回3年目の島田先生も参加したのですが、幸か不幸かオーラルプレゼンテーションに当たりまして、直前にかなりテンパっておられましたが、本番は見事に原稿を読むことなく、発表されていました。僕の3年目の頃はそんなこと全くできなかったわけで、感服しました。すごいですねえ。
 あまり時間がなくて、ローマ観光は突貫でしましたが、非常に美しい街並みで感動するばかりでした。惜しむらくは、巡った3人が全て野郎だったことでしょうか。それでもメジャーどころは押さえることができたので、充実したものだったと思います。
 来年は、デンバーで国際色素細胞学会が開かれます。それまでにもう少し結果を出していい話ができたらいいなあと感じています。

ローマのパスタはミラノより美味しかったです。

 

見事に喋りきった島田先生、お疲れ様でした。

 

どうしても行きたかったコロッセオ、やっぱり感動しました。

平成28(2016)年12月15日掲載

2015.05.04

ブロツワフ大学表敬訪問とセミナーの開催

ブロツワフ大学表敬訪問とセミナーの開催

大阪大学医学部皮膚科学教室
准教授 室田浩之

 2015年4月26-27日、ブロツワフ大学皮膚科学教室(ポーランド)のJacek Szepietowski教授と私ども教室の片山教授のご厚意により、ブロツワフ大学表敬訪問とセミナー開催が実現した。両先生に感謝申し上げたい。
まずSzepietowski先生(以下敬意と親愛を込めてJacekと呼称させていただく)とのご縁についてご紹介する。
Jacekとは2011年の6th World Congress on Itch (WCI)におけるレセプションで始めて会った。WCIは痒み研究者の集まりであるInternational Forum of Study for Itch (IFSI)のもと、2年に1回開催される学術大会である。Jacekはその年からIFSIの理事長に就任された。
その2年後、Ethan Lerner教授主催の7th WCI(Boston)において片山先生がIFSIの理事に就任され、同時に片山先生が8thWCIを主催されることに決まった(http://www.itchnara.jp)。小生はその事務局長を拝命し、以後Jacekには頻繁に連絡をさせていただいている。4月のHOME meetingで欧州に行く機会を得たため、Jacekから招聘をいただき片山先生よりご配慮いただいたというのが今回の経緯である。
ポーランドのブロツワフはワルシャワから西南へ約350キロの所にある。ワルシャワから鉄道でもアクセス可能だが、文化都市の認定を受けて空港が整備された。私達が着陸したブロツワフ空港は新しく、大変近代的な空港であった。23:00という夜中にも関わらず、Jacek自らが迎えに来てくれたのには大変感激した。
翌日はJacekの教室の女医さん、Dr. Iwonaがブロツワフ大学を案内してくれた。Iwonaは皮膚科医になって15年目のベテラン医師だ。彼女の車で大学を回ることになった。市内には多くの大学施設がありいずれも歴史的建築物だ。市街地の人口の約2/3にあたる10万人は大学生なのだそうだ。大学が長期休みに入る時、市街地は閑散となるらしい。大学本校の入り口はインディゴブルーの基調に金の装飾を施された扉に驚かされる(写真1、下)。

 

さらに教室の荘厳な雰囲気に驚いた(写真2、下)。

 

ドイツ学派の影響を受けながら著名な演奏家を招いての音楽の授業も行われたそうだ。(写真3、下:大学の屋上からの風景。右から2人目がIwona)

 

さて、医学部は教室ごとに独立した建物があり、皮膚科は「皮膚・性病・アレルギー学」という名前の建物だった(写真4、下)。

 

この施設だけで外来・入院そして病理から検査まで全ての業務が独立して行われる。
この建物は19世紀終盤に建てられたのだそうだ。最近郊外に新しい病院ができ、一部の教室はそちらに移動したらしい(写真5、下)。

Iwonaは、皮膚科は古い建物に残れてラッキーだったという。27日の朝、8:30に皮膚科施設に着いた。ここでは外来業務が8:00に始まる。すでに多くの患者が殺到していた。出迎えてくれたJacekは早速広い教室に案内してくれた。そこはムラージュが展示されている大変古い部屋だった。すでに30名近いドクターが集合していた。すぐに私はJacekから依頼のあったテーマ、”Dermatology in Japan”というタイトルの講演を開始した。日本の近代的西洋的皮膚科学の確立には日本皮膚科学会の創立者でもある土肥慶蔵先生が大きく貢献された。土肥先生はウィーンのKaposi先生の元で近代的な皮膚科学そしてムラージュの作成方法を学ばれた。日本に帰られる前にブロツワフ大学に移られ、勉強されたという。私が案内された教室(写真6、下)で講義をした日本人は3人目で、一人目が土肥先生、二人目が高森健二先生との事であった。大変な名誉という事の余韻に浸る間も無く講義を開始した。日本の皮膚科医によって始めて報告された疾患とどの病態、疫学的背景にみる近年の日本における皮膚科診療の実態、そして汗に関する話題をご紹介した。

 

セミナー終了後にムラージュの見学をさせていただいた(写真7、下)。

 

ドイツのムラージュも展示されていたがブロツワフ製の方は明らかに描写が細かく、そのクオリティの違いは一目瞭然だった。教授室に呼び入れられると、Jacekは診療の最中で、患者の診察を一緒にしようと言う。最近オランダからポーランドに移住して来たという小児の顔面四肢に、米粒から小豆大までの掻痒を伴う孤立性丘疹が散在していた。一部は消退後に色素沈着を伴っている。診断は何か、の問いにGianotti-Crosti症候群、痒疹、毛虫皮膚炎、histiocytosisなどの鑑別を述べた。Jacekの診断はジアノッティだった。
山賀先生、進藤先生のレポートにもあるように、入院病棟は小児専用まで70床、その時は65人の入院患者がいた。入院病棟は壁色が穏やかで、とても癒される内装だった(写真8、下)。

外来は小児皮膚科、女性専用外来、皮膚外科外来まである。小児皮膚科では最近脱毛の患者が急増しているらしい。その背景には精神的ストレスがあるとJacekはいう。治療はステロイドの外用あるいは内服を行っているそうだ。日本と違い、アトピー性皮膚炎はマイノリティとのこと。最後にJacekが進藤先生に「手術の見学がしたいですか?」と問うと進藤先生は二つ返事で「of course!」と答えた。そのお陰で手術室の見学も叶った。ガウンを来て手術室に。症例は女性の鼻唇溝に出来たBCCだった。術式は全摘とアドバンスドフラップによる再建である。Dr. Bieniekによって患者の背景、皮膚生検の病理組織結果、マージンの設定、手術症例専用の院内写真管理システムの説明がなされた。そして長径5cmはあったフラップのデザインだったが局所麻酔からものの10分程度で手術が終了した。術後に皮膚の切開線も見えない、その完成度にも驚いた。山賀先生、進藤先生ともにポーランドの皮膚科学のパワーを感じた。

以上、ブロツワフ大学表敬訪問の内容をご紹介しました。あと、これは裏話ですが、当初Dermatology in Japan の講演内容は日本の風呂文化をからめて話をするつもりでした。出発前に片山先生が臨床的な内容に変えてみては?とアドバイスくださったのでドラスティックな内容の変更を行いました。その結果、聴衆に喜んでいただき、うまく行ったので本当に良かった・・・片山先生に感謝申し上げます。風呂についてはその一部を”皮膚科の臨床”の巻頭言に書いてみました。興味のある方はまたご一読ください。

(写真下9、10:Iwonaは旧市街地のヨハネ大聖堂近くにある像を案内してくれた。そして山賀先生と進藤先生に「あの天使の中に皮膚疾患を患ったものがいます。あなたの診断は何?」と質問を投げた。一人alopecia totalisの天使がいたのだ。Jacekの話でも子供に多いと聞いた。Iwonaとの会話はその伏線となった印象深い出来事だった。)

平成27(2015)年5月4日掲載

2014.05.23

平成26年新入医局員歓迎会

平成26年度新入医局員歓迎会
(大阪大学銀杏会館ミネルバにて開催)

平成26年5月23日
種村篤医局長

去る4月2日、H26年度大阪大学皮膚科入局員歓迎会が大学構内の銀杏会館にて行われました。今年度も皮膚科医を目指す医師たち合計7名が大阪大学皮膚科学教室に入局しました。歓迎会では、まず片山教授より日本の皮膚科を取り巻く現状、大学病院・関連病院・近隣の皮膚科診療所間の棲み分けの重要性、および将来的な皮膚科(医)の在り方などに関してお話を頂きました。また今回は、3月末で関連病院の一つである吹田市民病院を退職される滝尻珍重先生をゲストとしてお招きしました。滝尻先生のご挨拶の後医局から感謝の意を述べさせて頂きました。滝尻先生は大阪大学医学部ご卒業後皮膚科に入局され、私の記憶では聖隷三方原病院、医真会八尾総合病院、関西労災病院、吹田市民病院など数多くの病院で皮膚科の臨床に従事されました。長年の間本当にお疲れ様でございました。新しい先生方を多く迎え、これまで以上に充実した指導を目指すとともに自分自身のBlush upも日々心がけたいと感じる1日になりました。私個人的には、これら新人先生方の中から皮膚悪性腫瘍の診療・研究に興味を持ち、ともに汗を流してくれる医師が出ることを期待しています。今後とも宜しくお願い申し上げます。

 

 

平成26(2014)年5月23日

2013.12.02

第25回日本色素細胞学会学術大会を終えて

第25回日本色素細胞学会学術大会を終えて

事務局長
種村 篤

 11月16日―17日大阪大学吹田キャンパス内銀杏会館にて、片山一朗会頭の第25回日本色素細胞学会学術大会を大阪大学皮膚科主催でとり行いました。今回初めて事務局長として学会に関わらせて頂き、まず無事終えたことにホッとしています。また、大会全体を通じて、予想をはるかに上回る貴重な経験をさせて頂きました。

Special session:Leukoderma induced by rhododendrol-containing cosmetics

昨年11月長浜バイオ大学での総会にて、今年度の大会チラシをお見せたところから事務局の仕事は始まっていました。学会予算組み・海外招待先生の大阪滞在及びフライトスケジュールの交渉・展示企業探し・理事懇親会の準備・移動手段の確保・大会当日の役割分担、、、とにかく多くの事前段取りがありました。私が入局したH9年以降、大阪大学皮膚科が主催した全国レベルの学会は、前吉川邦彦教授が会頭をされた第97回日本皮膚科学会総会、しばらく経過し、現片山一朗教授が会頭の第109回日本皮膚科学会総会、第36回皮膚脈管膠原病研究会、第24回日本アレルギー学会春季臨床大会などがありましたが、ほとんど傍らから見ていた(と言ったら語弊がありますが、他の先生方が尽力されていました)状態でした。しかし、今回は立場上そういう訳にもいかず、「色素細胞をキーワードとした臨床と基礎研究の調和融合した本学会」に相応しく、まさに色素細胞研究による社会貢献を目指した学術大会の開催を行えればと願っていました。昨年S教授より、「この学会は、heartwarming、economy、encouragementを大事にした学会であり、温かい先輩たちばかりだから、安心して自分たち手作りの学会を開いてください」と言って頂いたのが非常に印象的でした。結果的に、ホームページ・プログラム作りから、受付・照明・途中不足したお弁当の買い出しまで、文字通り大阪大学皮膚科手作りの大会であったような気がしております。一方、英語発表の推奨に加え、日本以外にアメリカ・フランス・シンガポールからの発表もあり、一瞬海外での学会?という錯覚を起こしてしまいました。その中で、特別セッションにて自分も発表させて頂いた化粧品関連白斑について、これまで得られた病態解析情報を生かしさらに本質に迫ると同時に、未だ寛解していない方へ今後有効な治療法の提案が出来ればと思っています。
最後に、もちろんこの大会開催に関わって頂いた全ての方々のご支援・ご助言が不可欠であったことは言うまでもありません。

ランチョンセミナー1
Melanoma Research:Epigenetic Aberrations during Melanoma Progression in Tumors and Blood.
Prof.Dave S Hoon (John Wayne Cancer Institute)

 

ランチョンセミナー2
「尋常性白斑の病態と治療」 塚本克彦先生(山梨中央病院)

 

筆者(向かって左)と金田安史医学部長(中央)、Dave S Hoon教授(右)

 

片山一朗会頭(向かって左)と運営事務局スタッフ

平成25年(2013)12月2日掲載

2013.06.24

Kathleen Green先生セミナー

Kathleen Green先生による医局内モーニングセミナー
Early bird catches the worm!

大阪大学医学部皮膚科学教室
室田浩之

 分子生体情報学・月田早智子先生のお導きにより、Kathleen Green先生を教室にお迎えし、皮膚科教室で6月22日土曜日朝9時からモーニングセミナーと意見交換を開催しました。Green先生からはデスモグレイン下流のシグナル伝達について、時にERBINとTcTexに関して各々細胞分化や表皮細胞のアクチン・ダイナミクスへの関与を中心にお話いただきました。皮膚バリアにおける表皮の重要性を改めて再認識しました。TcTexとBowen病の関連についても触れられ、皮膚科医としてデスモグレインを介したシグナルと病気との関連をしらべる必要がありそうだと思いました。また私自身の研究の新しいアイデアをいただき、まさに”early bird catches the worm”です。同朝までの当直の疲れがふっとびました。
そのあと、私からは「温もると痒いメカニズム」「汗」に関する話題をお話し、玉井先生からは先天性表皮水疱症に対する再生医療の試みとHMGB1による組織障害修復機構に関する話を紹介いただきました。みんなでわいわいと議論しあいとても楽しく有意義な時間を過ごしました。
Kathleen Green先生に改めて感謝いたします。

写真:寺尾美香先生も参加いただきました。女医会のため写真撮影前に出られました。

平成25(2013)年6月24日掲載

2013.05.30

第18回ギンナン皮膚科談話会

第18回ギンナン皮膚科談話会

平成25年6月28日
種村篤医局長

6月22日(土)、年2回恒例の第18回ギンナン皮膚科談話会が開催されましたので報告します。この集まりは、いわゆる大阪大学皮膚科同門会の位置付けであり、大学・関連病院勤務、開業先生方を含め例年を上回る総勢111名の先生方が出席されました。改めて大阪大学皮膚科同門の規模の大きさ、歴史の深さ、諸先輩・後輩先生方との繋がりの強さを感じ、医局員の一人として大変心強く感じました。
また、特別講演では獨協医科大学越谷病院皮膚科 片桐一元教授に、アトピー性皮膚炎におけるサイトカインバランス・水分保持機能などに関するユニークな基礎研究データから、痒疹に対する治療アルゴリズムの提案まで、ご自身の臨床経験を踏まえながら盛りだくさんの話をして頂きました。さらに、一般演題として、日生病院の高橋先生および呼吸器アレルギー医療センター皮膚科部長の片岡先生より、それぞれの病院の象徴的疾患でもある乾癬とアトピー性皮膚炎をテーマに講演頂きました。これらの疾患は我々皮膚科医にとってcommonであると同時にmandatoryな疾患であり、今後の日常診療を行う上で大変有意義なものとなりました。懇親会では、阪大皮膚科の重鎮?!(多くの先輩)先生方とも今後の医局の在り方や病診連携などについてお話頂き大変参考になりました。
次回の同門会は12月に忘年会を兼ねて予定しています。同門の方々に於かれましては、ぜひご参加の程宜しくお願い申し上げます。

片桐先生の話に熱心に耳を傾けている様子

懇親会での一場面、談笑・談議皆様々。左奥の入口近くが過密状態であり、もう少しこちらまで入って頂いた方が良かったと感じるスナップです。

平成25(2013)年6月30日掲載

2013.04.14

平成25年新入医局員歓迎会

平成25年度新入医局員歓迎会
(大阪大学銀杏会館ミネルバにて開催)

平成25年4月14日
種村篤医局長

去る4月3日、H25年度大阪大学皮膚科入局員歓迎会が大学構内の銀杏会館にて行われました。御出席された先生方お疲れ様でした。今年度も皮膚科医を目指す多くの医師たちが入局し、10年後の大阪大学皮膚科の中心を担っていかれることと思います。歓迎会では、まず片山教授より日本の皮膚科を取り巻く現状、大学病院・関連病院・近隣の皮膚科診療所間の棲み分けの重要性、および将来的な皮膚科(医)の在り方などに関してお話を頂きました。その後、各新入局員の自己紹介に加え、今年度より大阪大学附属病院に復帰・赴任された先生方の挨拶もありました。特に、高知大皮膚科准教授より大阪に戻ってこられた樽谷勝仁先生とも久しぶりにお会いし、(私が入局した)当時を懐かしく思い出しました。今月より近畿中央病院に皮膚科部長として赴任されており、乾癬を中心とした炎症性角化症の診療がより一層力強いものになると思っております。今年度は大学スタッフの留学に伴う異動や他大学からの転局もあり、これら多くの人的交流が大阪大学医局全体を活性化し、より良い診療に還元されるものと確信しています。私個人的には、これら新人先生方の中から皮膚悪性腫瘍に興味を持ち、ともに汗を流してくれる医師が出ることを楽しみにしています。今後とも宜しくお願い申し上げます。

平成25(2013)年4月18日(一部修正)

2013.02.06

第36回皮膚脈管膠原病研究会を終えて

事務局長
山岡俊文

 第36回皮膚脈管膠原病研究会が、2013年1月25日~26日の2日間にわたり、大阪大学皮膚科片山一朗教授会頭のもと開催された。会場は、大阪万博記念公園からほど近い千里ライフサイエンスセンターで、地下鉄御堂筋線の千里中央駅から徒歩数分の場所である。研究会は朝8時30分から1演題発表5分、討論5分に設定され、白熱した討論が繰り広げられた。また共催セミナーも計4本とかなり密なスケジュールであったが、座長の先生方のご協力もあり、ほぼ予定通り終了した。
 僕は片山教授から事務局を担当するようにとお達しをいただき、いろいろと準備にとりかかったのが約半年前である。準備をしながら、これまで何となく参加していた学会の主催者方の苦労を身にしみて感じた。今回となりの研究会のお茶を間違えて開封し、配布後、教室員に指摘を受け気づくといったハプニングを経験したことも、今となっては笑い話である。
 また今回、症例報告を行ったが、スライドを作りながら感じたことは、自分で発表することにより、その疾患が系統的に整理され理解が深まることを改めて痛感した。それらは日々の臨床に還元され、臨床力の向上につながると信じこれからも積極的に発表していきたいと思う。
 最後になりましたが、北は北海道から、南は鹿児島まで、多数の先生方にご参加いただき誠にありがとうございました。

平成25年(2013)2月6日掲載

2013.01.03

医局忘年会

阪大皮膚科学教室忘年会
平成23(2012)年12月28日箕面にて
種村 篤

12月28日、仕事納め後の宴として、恒例の大阪大学皮膚科医局忘年会が医師だけでなく医局・実験室秘書さんも参加し取り行われました。参加された方々お疲れ様でございました。ここ数年は丹波篠山で牡丹鍋を食することが多かったのですが、今年は大学より車で約20分、箕面の滝の途中にある「みのお山荘 風の杜」という旅館で行われました。例年に比べアクセスが非常に良かったことに加え、何と言っても箕面の夜景を一望する素晴らしい所でした。私個人的には、1年間病棟医長をされていた横見先生の労を皆がねぎらっていたことと、最後の〆に大阪らしく「六甲おろし」を大合唱したことが印象的でした。今後、次期病棟医長である小豆澤先生が中心となり、専門である薬剤関連皮膚疾患の入院診療がより向上したものになると思います。
日常診療・業務の慰労を行うとともに、(一年の目標を決めているわけではないですが)自分自身をしっかり見つめながら充実した巳年にしようと感じることが出来た、一年の締め括りとなりました。

平成25(2013)年1月3日掲載

2012.12.02

ぎんなん会同窓会

第17回ギンナン皮膚科談話会および大阪大学皮膚科同門会忘年会
2012年12月1日(大阪梅田にて)

平成24年12月2日
種村篤医局長

2月1日、第17回ギンナン皮膚科談話会および恒例の大阪大学皮膚科同門での忘年会が開催されました。僭越ながら、一般講演および忘年会の司会をさせて頂きました。また、特別講演では、東京医科歯科大学 横関博雄教授及び防衛医科大学校 佐藤貴浩教授にご講演を頂きました。この場をお借りし御講演賜りました横関先生、佐藤先生、また御参加頂いた先生方に御礼申し上げます。
私が入局した十数年前には、忘年会といえばワンフロアの宴会場を貸切し、多くの先輩先生方と盃を酌み交わしながら談笑するのが恒例でしたが、最近の忘年会は立食でフォーマルな形式で行われることが多くなっていました。そこで、今回談話会場と忘年会場にやや距離はありましたが、以前の形式により近く忘年会のイメージに合うお店を選択し、かつ(これも私の忘年会のイメージに呼応するかもしれませんが)新入局員によるかくし芸も披露させて頂きました。結果、79人という例年より多くの先生方に御参加頂き盛況に終える事が出来、往年の諸先生方と交流する貴重な時間を過ごさせて頂きました。同門の先生方に於かれましては、阪大皮膚科医局の発展に関しご意見・ご指導頂けますと幸いです。

平成24(2012)年12月2日掲載

2012.12.02

大学院セミナー

大阪大学大学院セミナー“Vitiligo: results from the Bordeaux cohort”
ボルドー大学Alain Taieb教授
2012年11月27日(大阪大にて)

平成24年12月2日
種村篤医局長

11月24日―25日、第24回日本色素細胞学会学術大会in長浜で参加されていた、ボルドー大学Alain Taieb教授に27日大阪大学にて大学院セミナーをお願いしました。御参加頂きました先生方にこの場をお借りして御礼申し上げます。“Vitiligo: results from the Bordeaux cohort”というテーマで、尋常性白斑の国際的分類の現状や最近の病因に基づいた実際の症例提示をして頂きながら御講演頂きました。尋常性白斑は世界全人口の約1%(人種差はあまり言われていません)が罹患するほど普及率の高い疾患であるにも拘らず、国際間でコンセンサスを持つ診療ガイドラインが未だ確立しておりません。そこで、昨年よりTaieb教授らが中心となり、VGICC (Vitiligo Global Issues Consensus Conference)を結成され各国から代表者を集め、尋常性白斑に関してこれまで統一化されていなかった国際基準の策定がなされるようになりました。そこでも議題に挙げられている、白斑の病期分類・各病期において予想される病因案の提示、尋常性白斑の亜型の取り扱い、新しい治療法の提案などをお話しされました。ちなみに、邦国では、当科片山教授・山形大 鈴木民夫教授を中心とした策定グループにより、尋常性白斑診療ガイドラインが今年公表されました。今回の講演の中で、私個人的にはTNF-などのサイトカインの色素細胞に対する影響に興味があり、抗TNF-製剤の治療効果について質問をさせて頂きました。発症早期の尋常性白斑で効果が見込めるかもしれませんが、複合的なサイトカインの制御がより重要ということを改めて認識しました。また、今回本大学の大学院セミナーとして開催しましたが、近畿大学より大磯直毅先生にも御出席頂き、講演後の食事の場も含めて活発な討論をされていました。今後、このような機会を契機に、ボルドー―大阪間の尋常性白斑ネットワークの構築が成され、臨床研究情報・人材的交流がより積極的に行わるようになればと願っております。

平成24(2012)年12月2日掲載

2012.07.19

病棟主治医の日々

阪大病院皮膚科病棟医長
横見明典

病棟医長の横見です。
今回は病棟主治医の1週間をご紹介したいと思います。
月曜日
初診のシュライバー係、入院患者さんの問診、診察等大変忙しい日です(月曜日は一番入院患者さんが多い日です)。午後よりアトピー外来のシュライバー。夕方より病棟スタッフと主治医での病棟回診、その後、入院患者さんのカンファレンスをしています。主治医はその後もカンファレンスを受けて仕事をしています。
火曜日
当科全日の手術日です。午前、午後含めて、手術担当者、手術症例の主治医は手術場で助手をしています。火曜日も新入院患者さんの多い日です。午後は膠原病外来のシュライバー、パッチテスト外来、エコー外来、夕方は病理カンファレンスがあります。月、火曜日は検査入院患者さんの検査日であることが多く薬剤テスト、食物負荷テスト、パッチテスト、光線テスト等もよくやっています。
水曜日
この日は午後より教授回診、その後病棟カンファレンス、外来患者さんのカンファレンス、病理組織検討会、学会発表の予演等々あります。教育的回診のため大変勉強となる日です。
木曜日
主治医の先生の話では、どちらかというと穏やかな日?だそうです。初診のシュライバーは毎日あります。午後より担当者は褥瘡回診をしています。また、文献検索、勉強等に適した日です。
金曜日
午前は外来処置担当、光線治療担当(乾癬外来があるため)があります。外来処置担当(生検等外来補助が業務です)はかなり忙しいです。午後より病棟スタッフと主治医での病棟回診をしています。翌週の入院患者さんの確認もしています。
土曜日曜
処置担当者、重症患者の主治医は土日も出勤しています。

入院患者はほぼ毎日あります。体制は主治医,指導医の2人体制で患者さんを診ています。学会発表は年3回程度あります。入院症例、手術症例は診療案内を参照してください。飽きることのない1週間を過ごせると思います。

平成24(2012)年7月19日掲載

2012.06.07

TV出演と還暦祝い

1)初めてのTV出演
2)片山一朗教授還暦祝いの集まりについて書かせて頂きます。

平成24年6月7日
種村篤医局長

1) 去る5月25日金曜日の夕方、病棟の回診も終わり週末の穏やかな一日を過ごそうと思っていたとき、読売TVのディレクターの方から電話があり、皮膚がんの特集を組むので出演してほしいとの依頼でした。しかも、出演日は近々の翌週月曜日夕方で、まず午前中に大学での取材を行い、さらにオンエア時間に合わせてライブで出演者と質疑応答をしてもらいたい、とのことでした。もちろんこれまでTVへの出演経験はありません。あまりに唐突なお話だったので、一旦お断りしようかと考えましたが、折角のお話なので啓蒙の意味も込めて受けてはどうかという教授からの温かい?お言葉を頂き出演させて頂くことになりました。「かんさい情報ネットten!」という平日の夕方に放送されている情報番組で、清水健アナウンサーが司会をしコメンテーター数名が意見を言い合うものです(私の出演した月曜日は吉本興業の石田 靖さんやシンクロの奥野さんらが出演されていました)。最近、みのもんたさんの奥さまが皮膚がんで亡くなられたとのことで、特集を組み、おやっと思う皮膚病変があるときは早めに皮膚科を受診して下さい、というものでした。出演映像は著作権の都合上掲載できませんが、基底細胞がん・有棘細胞がん・メラノーマなどの皮膚がんのお話をし、どういう病変は悪性の可能性があるかなど約12-13分にわたり話しさせて頂きました。医局では、オンエアの時医局員が多く集まり非常に盛り上がっていたそうです。後日録画された画像を自分で見てみると、不思議な感覚になったと同時に何か遠い過去の出来事のような気がしました。このオンエアが早期発見・早期治療の一助となれば、本当に出演して良かったと感じることができると思います。

2) さて話は変わり、6月6日医局会終了後、当科片山一朗教授の還暦祝いを医局会にて開催いたしました。この日には医局員、医局秘書さん、実験助手さんなど大阪大学皮膚科に関わるほぼすべてが一同に集合し、お祝いいたしました。参加した皆さんにこの場を借りてお礼申し上げます。正直、これほど多くの人たちが皮膚科を支えているのかと改めて感じました。教授の挨拶で、「初心に戻った気持ちで雑巾がけから頑張りたいと思います」というお言葉を頂き、我々心が引き締まったようでした。ちゃんちゃんこは用意していませんでしたが、皆さんの気持ちの籠ったプレゼントをお渡しすることができました。これから益々大阪大学皮膚科が発展・進化していくことを心から願っております。

平成24(2012)年6月7日掲載

 

2012.04.29

LA 見聞録 留学施設の訪問

JOHN WAYNE CANCER INSTITUTEでの私のボス、DR HOON(右)との夕食時のスナップ

 去る2012年3月16-20日米国サンディエゴで開催されました、第70回AAD annual meetingへの出席および約5年ぶりの留学先への訪問を行うべく、渡米いたしました。
私は2005年5月から約2年間、ロサンゼルスより西へ車で30分のサンタモニカにある、John Wayne Cancer Instituteに留学していました。あまり皆さんに聞きなれない研究所かもしれませんが、現在乳がんや悪性黒色腫を扱う先生方には非常にポピュラーな手技の一つであるセンチネルリンパ節生検を世界で初めて行った、Morton先生という外科医が設立したがん研究所です。本研究所はSaint Johns病院と併設しており、病院で採取された悪性黒色腫や乳がん、大腸がんの腫瘍検体や血液検体が多く送られるシステムが出来上がっています。そのため、主にこれらヒト検体を用いたtranslational researchが盛んで私も留学中、血清や組織検体から採取したDNAを用いて特定のがん関連遺伝子のメチレーション解析を日々行っていました。
 さて、この研究所での実験を繰り返す日々を今でも鮮明に覚えています。さらにその記憶に匹敵する印象を残したのが、サンタモニカという素晴らしい気候(カリフォルニアサンシャインとの言うべきでしょうか)に恵まれた土地でした。幸いこの度の学会出席会場も、サンタモニカより車で約2時間南下したサンディエゴという素晴らしく美しい海岸の街であったため、決意して今回の訪米を行いました。現地では、John Wayneがん研究所で本当にお世話になったDave Hoon先生(写真上)と会食し相変わらず元気で研究コラボレーションの話などに華を咲かせました(奥さんが日本人という親日家で、非常に丹念に英語を話してくれます)。現在当科より同ラボに留学中の清原先生(右上写真)とは約3か月ぶりに再会し、現在の研究のことや自分の留学当初車やアパート契約などのセットアップに苦労したことを話し合いました。さらに、半年間一緒に実験を共にし英語のHearing/writingを多く教えてもらったTerrance君(右下写真)とも再会し、アメリカで医療従事者を目指す学生の勤勉さについて語り合うことができました。これらの思い出作りの一つ一つが私の財産であり、このような機会を得ることができたのはやはり短期間でも留学生活を異国の地で行った結果であり、今でも留学の機会を与えて頂いた先生方や周りの支えてくれた皆さんに感謝の気持ちがいっぱいです。次の訪米を目指し、日々の臨床および研究に磨きをかけていきたいと思います。 

 

  • 現在留学中の清原英司先生

    現在留学中の清原英司先生
    訪米時、現在同ラボに留学中の
    清原英司先生とLAマラソン5Kに出場しました。
    雨の中、何とか二人とも完走しました。 

  • 私の留学中、約半年間大学のプログラムとして
    UCLAの学生が我々のラボに実験助手として
    研修していました。
    当時共に働いていたTerrance(右)との
    約5年ぶりの再会です。
    現在彼はpharmacologistを目指しているそうです。

平成24(2012)年4月29日掲載

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