教室関係コラム

2008.02.01

大阪大学医学部皮膚科からのメッセージ

大阪大学医学部皮膚科からのメッセージ

大阪大学大学院医学系研究科分子病態医学
皮膚科教授 片山一朗

 大阪大学皮膚科学教室は1903年櫻根孝之進初代教授による教室開講から数えまして私で7代目になる日本でも有数の伝統ある皮膚科学講座です。
 教室の特徴は実学を重視していることで、私自身は難治性の皮膚疾患を持つ患者さんに対して、現時点で一番新しい、かつEBMに基づいた治療手技を提供することを目標としております。専門外来をおいて特に力を入れている疾患はアレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、薬疹、接触皮膚炎、乾癬)、膠原病(強皮症、皮膚筋炎、シェーグレン症候群)、皮膚潰瘍、遺伝性皮膚疾患、悪性腫瘍などで、研究もこれらの疾患の病態解析と新規治療の開発を目標としており、臨床と研究が有機的に結びつき、その成果が患者さんに還元出来るよう教室員を指導しております。もうひとつの特徴はホームページをご覧になれば分かると思いますが関連病院が充実していることで、大阪府全域に亘り、かつ部長の専門性がはっきりしていることで、後期研修期間をローテートする間に様々な疾患を研修することが可能です。また学閥はなく、全国どこの大学出身でも受け入れ可能ですが原則的には最初に大阪大学皮膚科に入局して頂き、1ヶ月間の大学研修後それぞれの関連病院で研修を開始して頂いております。また女性スタッフも多く、出産、育休、職場復帰など各医師のニーズに答えられる様なシステムを構築しております。私自身は北海道大学を卒業し、大阪大学皮膚科に入局し、その後基幹病院勤務(医員)を経て、北里大学(講師)、東京医科歯科大学、(助教授)、長崎大学(教授)などで多様な勤務形態を経験し、臨床・研究の研鑽をしてきました。新しく大阪大学で研修を希望される先生方に望むことは、先ず社会人として、患者や同僚から信頼されること、多様な医療環境下で皮膚科医としての腕を磨き、その中から生まれた疑問点や新しい医療技術、治療法のヒントを大学で解決していく姿勢を持って頂きたいこと、そして、皮膚科の臨床、基礎研究を問わず、自分自身がワクワクしながら仕事に打ち込めるテーマを是非探して欲しいと言うことです。皆さんの参加をお待ちしております。

2008年

  • 社団法人日本皮膚科学会
  • 日本皮膚科学会中部支部
  • 日本皮膚科学会大阪地方会